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歯髄保存治療

歯髄保存治療

曽根あらい歯科ロゴ

歯を生涯残すために部分的に神経を残す治療

歯を生涯残すために
部分的に神経を残す治療

神経(歯髄)を取り除いた歯は強度が落ちるため、

根管治療を行なって歯を残しても最終的に抜歯にいたることがあります。

歯を生涯残すためには、神経を残すことが大切です。

むし歯が神経の近くまで到達しており、歯を削った際に神経部分が露出した場合、

基本的に神経は全て取り除かなければなりませんでした。


歯髄保存治療ではMTAセメントによって神経を封鎖することで、

神経の感染していない部分を残すことが可能です。

神経(歯髄)を取り除いた歯は強度が落ちるため、根管治療を行なって歯を残しても最終的に抜歯にいたることがあります。歯を生涯残すためには、神経を残すことが大切です。

むし歯が神経の近くまで到達しており、歯を削った際に神経部分が露出した場合、基本的に神経は全て取り除かなければなりませんでした。歯髄保存治療ではMTAセメントによって神経を封鎖することで、神経の感染していない部分を残すことが可能です。

歯を生涯残すために

一般的に永久歯の抜歯の原因は、歯周病と虫歯が1位2位(合わせて約65%)で、3位が歯根破折(歯の根にヒビが入ったり、割れたりしてしまう状態のこと)だと言われていますが、このデータには歯科医院に定期的に通っていない人も含まれています。

これに対してAxelsson & Lindhe(アクセルソン&リンデ)によるスウェーデンの30年予防プログラム研究では、抜歯に至ってしまった1番の原因はなんと歯根破折でした(約60%)。

抜歯原因円グラフ

平成30年 永久歯の抜歯原因調査報告書

スウェーデンの30年予防プログラム研究における​抜歯の原因の円グラフ

スウェーデンの30年予防プログラム研究における​抜歯の原因

つまり、適切なメンテナンスを若いうちから継続すれば虫歯と歯周病は予防でき、もし進行した場合でも早期発見・早期に治療介入できるため抜歯の原因にはなりにくいということです。かえって歯根破折は適切にメインテナンスしても防止できないことが多々あると考えられます。

 

では、どういった歯が歯根破折に至るかというと、無髄歯、つまり神経が無い歯です。神経の無い歯は強度が落ちてしまい、歯にかかる何十、何百キロもの咬合力に耐えれなくなってしまいます。

 

また、根管治療を行なった歯は根管治療を行なっていない歯と比較すると、8年経過で前歯は1.8倍、臼歯は7.4倍失われやすいなど、有髄歯と無髄歯を比較すると無髄歯の予後が悪いことを示す論文は多く存在します。つまり、どれだけ上手に根管治療をしてその時点で歯を残したとしても、将来的には歯根破折して抜歯に至る可能性がそもそも存在するということを念頭においておく必要があります。

適切なメインテナンスが行われれば虫歯・歯周病は予防できますが、神経のない歯の破折は予防できないケースが多々あります。「歯が生涯残す」ためには「神経を残す」ことが1番大切だということがお分かりいただけたでしょうか?

余談

米国では歯の神経を取ることになった場合、歯を残さずに容易に抜いてインプラントに置き換えることが多いです。背景には先述した無髄歯の予後の悪さがあります。米国では根管治療をして被せ物をするだけでも数十万かかるため、インプラント治療とそこまで費用が変わらない場合は費用面から言うと抜歯をしてインプラントにした方が治療が長持ちするという考えに至るようです。

治療の適応

歯髄保存治療はむし歯に侵された歯の神経を残すことができるため、歯を長く残すために有用な治療ではありますが、治療の成功のために歯科医師に高い技術が求められます。治療が失敗し感染が再発してしまうと、根管治療を行い温存した神経を取る処置が必要になってしまう場合があります。以下のように適応が難しいケースでは、歯髄保存治療をお断りさせていただく場合がございます。

適応できる可能性が高いケース

  • 歯がしみる、痛むなどの症状がないケース

  • 歯髄に正常な生活反応がある(歯の神経が生きている)ケース

適応できない可能性が高いケース

  • 強い痛みの既往があるケース

  • 歯髄が失活している(歯の神経が死んでしまっている)ケース

  • 歯髄の細菌感染が酷いケース

症例

50代女性

黄色線の歯髄にかなり近接した箇所に赤枠の虫歯がある。

黄色線の歯髄にかなり近接した箇所に赤枠の虫歯がある。

歯髄が健康なことを確認し、その上にMTAセメントを充填した。

歯髄が健康なことを確認し、その上にMTAセメントを充填した。

今回の治療を行った左の歯は部分的に歯髄を残している。
対して右の歯は歯髄は全て取られ、太い金属の土台が入っている。

今回の治療を行った左の歯は部分的に歯髄を残している。
対して右の歯は歯髄は全て取られ、太い金属の土台が入っている。

​主訴

悪いところが無いか見てほしい。

​治療費

歯髄温存療法55,000円
セラミックインレー77,000円

​治療内容

虫歯を取り除き、露出した歯髄をMTAセメントにて封鎖し、ワンデイセラミックにて歯牙の形を修復した。
歯髄温存療法は治療の完結の早さが成功に影響するが、当院はワンデイでセラミック修復できるので非常にメリットが大きい。

​リスク

100%歯髄が生き残るとは限らない点。
論文ベースだと成功率は約90%のものが多い。

治療失敗の場合

5年以内に失活した場合は保証内で精密根管治療を行う(保証条件あり)。

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